急に雨が降り出した。うわーさぶーはよ座ろ。
仕事帰り電車のボックス席に座ってリラックスしていた私のななめ前に女の人が座った。ちっ、この空間は私だけのものだと思ってたのに…。
彼女は席に座ったとたん、バッグを抱えてうつむき寝の体勢に入ってしまった。擦れた茶コーデュロイパンツに、どこで売っているかわからないニットにナイロンJK、人型マークのバッグに眼鏡。髪型もボブなのかショートなのかわからない。あまりおしゃれではないな。年齢も不詳だ。高校生といえばそうだし、おばさんにも見える。まあ二十代だろう。
雨強くなってきたなーと窓の外を見ながらガタガタゆられていると、一瞬うしろの方から大きな音がした。ジャーッ!
うるさいなあ、電車ん中でしぶきのついた傘ふらんでよねぇ。まあ無神経な人。プンプン。すると向かいの女が顔を上げて音のする方をチラッと見てまた下を向いて寝てしまった。するとまたジャー!これまたもひとつジャー!!
そのたびに彼女は敏感な位に顔を上げた。そんなにチラチラ見んだっていいやん。こういう人は意外と細かく短気やったりする。何をするにも単独行動だから、たまに優しく声をかけると逆ギレするようなヤツかもしれん。お前もそうなんかーなどと考えていると、彼女はバッグの中からカサカサと何か取り出して突然すっくと立ち上がり、音のする方へ行き、また戻ってきて下を向いて寝てしまった。
何や?今のお前の行動は!!メーワクですとか書いた紙でも渡しに行ったんか?!こーゆー人間の行動はよーわからん。十人十色やねぇ。イミ違うって?わかっとるって。
するとどこからともなくにおいがしてきた。ハハーン酔っ払いのおっさんのにおいやな、と片づけていた。
しばらくボー…としていると、キャップをかぶった若いお兄さんがその子の横を通りすがりに「アリガト」とボソッと言って電車を降りていった。
??ん?…!!!!!音といいにおいといい…ゲロ?
そうゲロである。名称ですらそーとーすごい名前である。あの音はゲロだったのね三回も。ノーーーンッ。こんな密室でそれはイヤッ!!しかも電車は出発したばかり。二十分以上もこの状況なの?イヤイヤ、あたしたえられなーい。
ハッ、そうだったのか…シーン。バッグの中から出したのはティッシュだったんだ。あんた、あんたなんていい人なんだ。ごめんよ。私だったらとっさにティッシュなんて出せなかったかもよ。あんたはステキなレディだぜ。私なんかより十倍心の澄んだ人だよ。ああ、ちょっと前まであんたをちびまる子ちゃんのみぎわさんみたいに思ってた私を許しておくれ。それにしても何もなかったみたいにさわやかに降りてったお兄さんよ、飲み過ぎたか?
久しぶりにステキなお嬢さんに出会ってすがすがしい気持ちで一杯である。だがその後私はずっと口呼吸だった。
そして私の降りる駅。降りようと立ち上がると、通路の端から端まで液体は一本の道を作っていた。怖さ半分キョーミ半分でブツをチラリと見てやった。
ウオエッこいつ米くったな
そんなさわやかな行動と異臭の一日でした。(デコカホッペ)
さわやかガールの必需品!あのコに差をつけちゃおう
あ〜仕事もデートも集中できない!伸びた爪でイライラ…よくありますよね?足の爪の長さにその人の不快さが表れると昔から言うように、足先は常に清潔にしておきたい場所。この靴下、一見全く気付かないのだが、指先部分が丸見えという親切設計だ。これさえあれば、いつでもどこでも爪の不快感とサヨウナラ。おまけにペディキュアまで見せられるとなれば、おしゃれ度120%といっても過言ではないだろう。「女の子だけに一人占めさせたくない!」とお叫びのあなた。もちろん老若男女問わず使って欲しい逸品だ。家庭でもひっぱりだこ間違いなし。贈り物としても喜ばれることうけあい。団らんの一時、皆で爪を切るなんてなんとも微笑ましい光景だ…。この靴下、ちょっと恥ずかしいと思うあなた、家族・恋人・仲間の人気者になれることを思えば、これぐらいの勇気はでるだろう。(珍
道美子)
(前編)
「ねえ(はぁと)チューしよ〜」彼女はそう言った。今から八年前の話である。
アズサ(仮名・当時二六〜二八歳)がそのキャバクラで働きだしたのは、私もまたバイトを始めて間もない頃であった。その前は近所の同系列の店で働いていた彼女は、東京にいたこともあるという。「銀座でナンバーワンだった」らしい。初対面の私は恐れ多くてただうなずくばかり。
そしていきなり冒頭の発言である。「Y子ちゃんとチューする約束してたのに、彼女お店やめちゃって出来なかったの〜」Y子さんというのは少し前までここでナンバーワンだった人だ。そう言っている間にもアズサは私をソファーの隅に追いつめる。必死に申し出を断ると、彼女はしぶしぶ納得したようだった。しかしほっとしたのもつかの間、今度はUFOの話で追い打ちをかける…。
この人、ヤバい。間もなく、私は諸事情により店をしばらく休むことになり、アズサのこともすっかり忘れていた。彼女が私の想像以上にヤバい人だと知ったのは、それから一ヶ月後のことだ。(鴨ん)
第一回
パンツを盗撮するバイトをやっていたことがある。コギャルやヤマンバが集う街・渋谷に出かける。手にはプ○ダのトートバッグ(ニセ物だが)。このバッグの中に、実は隠しカメラを取り付けてある。レンズの穴は直径二ミリほど。一見、何の変哲もないおしゃれバッグである。
盗撮のピークは午後三時から午後七時。ただし、渋谷センター街など外で撮る場合は、暗くなってくるとアウト。雨の日もアウト。カメラ自体それほど高性能ではないし、防水でもない。それに傘も邪魔して、なかなか良い絵が撮れない。逆に晴天の日は逆光になってしまう場合もあるので、レンズがスカートの中だけをとらえるように注意を払う。
やはり、外で撮るよりはどこか店の中での盗撮のほうがやりやすい。天候や日没に左右されることなく、服や靴、化粧品選びに夢中になっているターゲットを撮ることが出来る。もちろん、自分も商品を手にとって見るフリをしている。
特に、渋谷109は穴場である。マイクロミニの着用率はダントツ。制服のスカートの短さもダントツ。もちろん、ひざ丈よりも超ミニのほうが楽に撮れるし、制服のギャザースカートやフレアースカートは、歩くとヒラヒラしてかなり撮りやすい。その上ブーツなんかを試着していてくれれば、座ったり立ち上がったりで、撮るチャンスは更に多い。(星ぽえ夢)
澄みわたる青空のようにさわやかなゆう子さん。キラキラと輝く瞳がとても印象的です。「一日一日を大事にしたい。しんきろう魂でがんばります」とやる気満々。
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