さいきん。

 最近見つけた私のお気に入りのお店をご紹介しましょう。見つけた瞬間、ギョギョームみたいや!! こんな変な店は空想だけでしか作っちゃいけないものだと思っていたのに…。できれば働きたいわ(はぁと)とカルチャーショックを受けてしまった。
それは新しくできたショッピングセンターの中にあるのだが、一見S.Cには似つかわしくないごちゃごちゃした風貌で、 店中に黄色い貼り紙があちこちに貼られ、手書きでその商品のコメントやギャグ、思い入れなんかが書いてある。 入り口のそれにはこう書いてあった。「ここは本屋です。(見た感じそうは見えない)文句ある人はレジまでどうぞ。」 この強気な自信はどこから来るのか?全然わからない。奥に入れば入るほど「好き(はぁと)」という気持ちは大きくなるばかり。 「これって、恋!?」いえいえお店です。
 そうしてお店をグルグル何周もして私は、CD四枚、レトルトボンカレー、マースカレー、外国の太りそうなお菓子、 どっかの国のチラシやポスターで作った紙袋など、本屋だと書いてあったにもかかわらず本以外のもので約一万円ほどおとしていった。 私の買ったものでどんなものが置いてある店なのか想像してほしいのだが、正直なんでもアリって感じの私好みの店だった。
 あまりにも気に入った私は性懲りもなく一週間後にまた行って、今度は変な本たちに惚れてしまい、破産しそうな勢いなのです。 これほど私をとりこにするなんて…そうなの。ずーっといてもあきないの。理想の人に巡り会えたってかんじィー(はぁと)いえいえただのお店なのです。
 ではこのお店の名前が知りたいというFAXやTELが続々送られてきているのでクイズ形式でお教えしましょう。 ヒント、直訳すると村。先駆者←コレは和英ひかないとわかんないぞー。私もこのために英和ひいたもん。 じゃあ最初から教えろよって?ダメダメノンノン。たまには使ってあげようぜ!辞書さんをよお。答えはどっかに書いとくわ。じゃあねーん。


トーキョー裏町波止場

サクラ獲得作戦その四

《ツーショットダイヤルのサクラを獲得すべく、マジメ広告を見た人への口説き方は…》

 「えー、私どもで用意した名簿を元に通信販売のお客様に電話をしていただいて、 化粧品に関するアンケート調査をしていただく在宅でのお仕事だったんですけどー、 朝から応募が殺到いたしまして募集のほうを締め切らせていただきましたー。 で、あの〜在宅でのお仕事をお探しでしたら、別の職種のものをご案内できるんですけどー」とうまくサクラの話にもっていって口説く。
 化粧品に関するアンケート調査など、もちろん実際にはない。
 「いつ電話しても締め切ったって言われるんだけど!」と言ってくる面倒な人には「他の募集広告にも数日前から掲載されてまして…」 「欠員のみの二名の募集でしたので、すでに…」と何パターンかマニュアルが用意されている。
 また、どこの業者も秘密厳守を前提にサクラをしてもらっているにもかかわらず、つぶれた業者のサクラリストはすぐに出回ってしまう。 これも、もちろん活用。(星ぽえ夢)



ぴったん

2000年・冬…素敵な贈りものにあなたは今、出逢おうとしている…
 毎朝出勤の人ゴミの中を波にもまれ歩いていく寂しい背中の父。バーゲンで血まなこになっているもの悲しい姿の母…。 どれも見ていて気持ちの良いものではない。今の日本、「ゆとり」という言葉をどこかへ置き忘れてしまったようだ。 街のあちこちから上がる彼らの悲鳴をよく耳にするようになった。そんな今、登場させたいのが「ぴったん子」なのだ。 名前のとおり、くつ用の吸盤そのものである。言うまでもなく、これで壁はもちろんのことあらゆる場所での歩行が可能となってくる。 どんな場面でもウンザリする人波からの脱出が実現するという、なんとも夢のような道具なのである。 初心者はまずこの強力すぎるほどの吸着力に驚かされるだろう。 なお、最初の一歩までにかなりの時間とテクニックを必要とするので、覚えておいてもらいたい。 それにしても人間が本当に壁なんかを歩けるのだろうかという難問も残る…。(珍 道美子)




ギンレンジャー


 ストリップ観てみてえ。温泉場のストリップなら、宴会のノリで連れていかれた女性もちらほらいるんじゃなかろうか。 でもアタシが行きたいのは常連あふれる町のストリップ小屋なのよーそうなのよー。
もしもわたしがストリッパー志望であるなら話は早い。見学勉強という立派な理由ができるからです。 が、あいにく人様に見せられる立派なお宝は持ち合わせちゃいないし…いや別に女が行ったっていいけどさあ、場の雰囲気をこわしたくないし、 男の領域に土足で踏み込むのはどうよ?


<前編>
 「人生には、時には、がけから飛び降りるような決断も必要なのですよ。」読売新聞『人生案内』の早乙女先生もそう言っておられる。 日頃から容姿・声共よく男にまちがえられるわたくし、こういうとこで利用しなくてはいけません。
 念には念を、自然に劇場に入れるよう準備を整えさせていただきました。乳は不要ですものね。 サラシで上半身をぐるぐる巻きにして食いもんも入らん状態に。その上から大きめのTシャツとシャツを着て、これも男物のジーンズに帽子をかぶる。 一見ふだんとの違いがわかりにくいけど、すっきりした胸板は気分がいいのう。
 万全の体制でめざしたのは東京は新宿・K町の『T』劇場。ちょっと詳しいアナタならこれでおわかりだろう。時は日曜、昼の十一時になろうとしている。




夜中に北の窓を開けてろうそくを灯しましょう。炎が丸くなったら霊が入ってきていますよ。