サクラ獲得作戦最終回
《サクラを得るためならウソの広告も出すし、他社のサクラも横取り…》
「○○社とウチが合併しまして、また新たにアルバイトの登録を…」と、何とでも言ってしまう。
はたまた、バストアップ製品購入者リストや高級ブランド品購入者リストも活用。リストに挙がっている人たちに飛び込みの電話でお誘い。
どうしてこんなにもサクラが必要なのかとお思いになるかもしれないが、この商売、やはりサクラ無しでは成り立たない。
サクラが男性ユーザーをたくさん消化し、会社はもうかる。男性ユーザーの多額の入金、つまり会社の利益を考えるとサクラに出す報酬なんぞ微々たるもの。
それでもサクラだって、ちょっと頑張ればOL以上には稼げる。おいしい仕事ではある。(星ぽえ夢)
彼女のわがままに困っています。(地方二区・M夫)
☆はじめが肝心よ。いけないことをしたらすぐに叩いてわからせましょう。餌は一日一回、食べきれる量を。水は必要ありません。
室温は37〜38度に保ちましょう。時々きりふきでしめらせてください。羽の汚れは歯ブラシ等でやさしく洗ってあげましょう。
歯がのびてきたら、かたいものを与えてあげてください。
わたくしの職業は、みんなが休みのときに働くというアリとキリギリスのようなおしごとです。
なのでやっと最近連休などをもらえるようになりました。土日祝日や三連休四連休。まるで夢色パラダイスです。
しか〜し、ふだんそんなときに休んでないのでただただ平日休みのようにもてあましてしまいそうです。
さてこの連休、わたしはいったい何をするでしょう。自分でも予想できないのが怖いです。
正解者にはパンごはんなども収録した特製レシピ本をプレゼント。お待ちしておりま〜す。
キタンのオススメ邦画
もののけ姫
犬にのっているとは聞いたので、妖術使いのもののけ姫がお供の犬と共に空をかけまわり人々に夢を与えるファンタジーアドベンチャー。
学校(山田洋次監督)
ガキ共が群をなして夜中の校舎に忍びこみ探検。七不思議の謎を解きあかそうとして怖い目にあったりする映画。じゃあ行くなよ。
(ブキン注:キタンはおそらく『学校の怪談』と勘違いしていると思われる)
<後編>
ビルの二階に『T』はあった。
男装してきてよかった!やっぱり女じゃ無謀やて。ここイメクラ入っとるし呼び込みまでおるやん。
今回はストリップ鑑賞経験者に御同行いただいていたのでまだ気は楽だった。
しかしそれも「お二人様?お二人様ごあんな〜い!」と大声を浴びせられるまでの話である。日曜の真っ昼間に。
窓口で万札を出すと「一人?二人?」おばちゃんが問う。「二人」と告げる私の声は、いつもより三割増し低めだったつもりだ。
初めてストリップに行く人は、舞台(香盤というらしい)と客席との近さに驚くと聞いていた。
それにしても想像以上の狭さに唖然とする。まだ開演まで三十分以上。十人もいないが埋まるんか?
若造からじいさんまで、皆ヒマつぶしに裏ビデオを観ている。
これがまた全然気が休まらない。
正直ここまでの道中、女々しい野郎共とすれ違っては、「勝った」と思っとったんですわ。けど今となっては自信崩壊ですわ。
なんせ幅広い年齢層とはいえ、恰幅もよけりゃ腕毛ボーボーのオヤジ客が中心だったのだから。こんな中じゃ私が一番女に近い(ていうか女だし)。
周りの何気ない視線を受けとめるたびにビクついてしまうのが情けない。どうにも落ち着かず、腕時計に目をやてギクリとした。
文字盤は手の甲にまわしとかんとな。興味ないビデオに観入るフリもせなならんし、もう冷や汗たらたらやっちゅうねん。
文章もそらむちゃくちゃやっちゅうねん。
ずいぶんと長い時間を数えた気がする。本気で一秒ずつ、数えていた。アナウンスが流れ出した場内は、いつのまにか立ち見で一杯になっている。
踊り子が現れた瞬間私の中では、ついにストリップを目のあたりにした喜びよりも、この部屋の女密度が上がったという安堵感のほうが勝っていた。
間違いなく勝っていた。(終)
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